このコーナーは、運営者 Map が自分の口座で使う運用ルールの公開です。読者への売買推奨・投資助言ではありません。記載の数値例は計算の説明であり、実績や将来の成果を示すものではありません。

購入タイミング

年4回、3月・6月・9月・12月のMSQ当日に購入する。

相場環境によって購入を延期・中止しない。

購入資金

各MSQ時点の含み益の0.25%を、その回の購入予算とする。

年間では最大でおおむね、含み益 × 1% をPUT購入に使う設計となる。

含み益2,000万円の場合
回数 購入予算
1回(各MSQ) 5万円
年4回(年間最大) 20万円

含み益が増えれば購入額も増え、含み益が小さければ購入額も自然に小さくなる。

対象

日経225オプションのPUTを使用する。

限月

購入するのは、購入時点から6カ月先のMSQ限月。

購入するMSQと限月の対応
購入するMSQ 買う限月
3月MSQ 9月限
6月MSQ 12月限
9月MSQ 翌3月限
12月MSQ 翌6月限

このため通常は、残存約3カ月のPUTと残存約6カ月のPUTのほぼ2限月を常時保有する状態になる。

短期PUTの爆発力を残しながら、「暴落直前にすべて失効していた」というタイミングリスクを抑える。

行使価格

購入時点の日経平均ATM水準に対して、約50%の水準に最も近い行使価格を選ぶ。

  • 日経平均が60,000円なら30,000円PUT。
  • 日経平均が70,000円なら35,000円前後。

したがって、固定の30,000円PUTを永続的に買うのではなく、常に購入時点から約50%下のテールを買う。

IVによる判断はしない

IVが高い、安いという理由で購入時期を変更しない。

PUTのプレミアムが高いから見送ることもしない。

MSQが来たら買う。

暴落タイミングを予測しないのと同様に、「今はオプションが割安か」という判断も行わない。

購入枚数

その回の予算内で、対象PUTを購入できる枚数を買う。

したがってPUT価格が自然に安い時には枚数が増え、高い時には枚数が減る。

IVを見て裁量的にタイミングを選ばなくても、固定予算方式によって購入単価に応じた枚数調整が自動的に行われる。

利確ルール

購入価格に対する倍率で機械的に利確する。

  • 100倍で50%を利確。
  • 200倍で残り50%を利確。
5万円分購入したPUTの例
到達 利確する量 現金化する額の目安
100倍 半分(50%) 時価500万円のうち約250万円
200倍 残り半分 さらに約500万円
両方到達 投入額の150倍 合計約750万円

200倍へ到達せず反転した場合でも、100倍時点ですでに投入額の約50倍を確定している。

失効

100倍に到達しなかったPUTについては、満期失効を許容する。

これは失敗ではなく、あらかじめ予定した戦略コストと考える。

通常相場ではPUT購入費が継続的に失われる代わりに、数年から十数年に一度の極端な下落で大きな凸性を得る。

利確後

PUTの利益は、原則として暴落した株式の買い増し原資に回す。

したがってこの戦略は、PUTで儲けること自体を目的としない。

流れは、次のとおり。

  • 上昇相場
  • 含み益発生
  • 含み益の一部でファーOTM PUTを購入
  • PUTは通常ほぼ失効
  • 大暴落
  • PUTが100倍・200倍へ急騰
  • PUTを現金化
  • 暴落した株式を買い増す
  • 市場回復を株式で取る

戦略の基本思想

この戦略では、次の判断を行わない。

  • 暴落時期を予想しない
  • IVを予想しない
  • 相場方向を予想しない
  • PUTの購入タイミングを裁量で変えない
  • 暴落時にもPUTをどこまで持つか悩まない

すべてを事前ルール化する。

平時の株式エクスポージャーを大きく減らすことなく、含み益のごく一部だけを継続的に凸性へ変換する。

そして本当に大きな下落が発生したときだけ、その凸性を現金化して買付余力へ変換する。

保険ではなく、暴落時の買付余力生成装置としてPUTを持つ。

これをMSQテールPUT戦略の基本方針とする。

用語

このページで使う語の意味は、次のとおり。

  • MSQ — メジャーSQ。3月・6月・9月・12月に日経225先物・オプションの限月が満期を迎え、特別清算指数で最終清算される日。
  • PUT — 原資産を売る権利のオプション。この戦略では日経平均が大きく下がったときに価値が増えやすい側。
  • 限月 — その契約の取引期限がくる月。「9月限」は9月に取引を終える契約という区分。
  • 行使価格 — オプションの権利を行使するときの基準になる価格。
  • ATM — その時点の日経平均に最も近い行使価格。
  • IV — インプライドボラティリティ。オプション価格から逆算される、市場が織り込んでいる変動の大きさ。
  • ファーOTM — 行使価格が現在の日経平均から大きく離れたオプション。この戦略ではATMの約50%の水準。
  • テール — 起こりにくいが、起きたときに大きい、分布の端。ここでは極端な下落側。
  • 含み益 — 保有している株式などの評価額が、買った価格を上回っている未実現の差額。
  • 凸性 — 下落が大きくなるほど、PUTの値上がりが加速しやすい性質。

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