日経225への採用・除外後、株価は長期でどう動くか
Index Shocks, Investor Action and Long-Run Stock Performance in Japan: A Case of Cultural Behaviouralism?
Pyemo N. Afego(2018)『Journal of Behavioral and Experimental Finance』
ひとことで言うと
日経225への採用・除外後、株価は長期でどう動くか。指数変更後の長期リターン。題名の関係を機械的な売買規則に置き換える根拠ではありません。
図で読む:この研究は何を比べたか
日経225への採用前と、その後の長期成績を比べる
採用前
入替前の通常の値動き
日経225へ採用
採用後
長期では市場を下回り、その後反転
利益への距離
- 観測された差
-
確認された
日本の入替銘柄で方向を確認。効果量は未採録。
- 取引費用
-
未確認
売買費用と空売り制約は未評価。
- 再現性
-
未確認
独立再現は未評価。
- 日本市場
-
一部のみ
日本標本だが、過去の制度・期間に限定。
研究で観測された差は、そのまま得られる利益ではありません。4つの関門はそれぞれ独立に読んでください。
この研究を読み解く
何を知りたかったのか
指数採用直後の買い需要だけなら、価格上昇は一時的で後に戻るはずです。一方、採用が企業への評価を恒久的に変えるなら、長期でも価格差が残ります。日経225の入替銘柄を使い、日本の投資家行動がどちらに近いかを調べた研究です。
どうやって調べたのか
1970年3月から2010年9月までの日経225の追加・除外銘柄を集め、指数変更前後の株価と、その後の長期リターンを追跡します。採用銘柄と除外銘柄の動きを対照させ、指数連動資金による短期的な需要ショックの後に反転が起きるかをイベント分析で確かめています。
何が分かったのか
採用銘柄は指数入りの後、長期では市場を下回り、その後に反転する動きが報告されました。著者は、この経路が単純な情報効果よりも、指数変更時の集団的な過剰反応と整合すると解釈しています。除外側を含む細かな効果量は、抄録確認の範囲を越えるため掲載していません。
この結果をどう読めばよいか
指数に採用された企業の質が悪い、または日経225採用が必ず下落を招く、という結論ではありません。入替時の価格変化と後の反転を平均して捉えた結果です。期間中には売買制度や指数運用も変化しているため、現在の採用銘柄を機械的に空売りする根拠にはなりません。
- 対象市場
- 日本
- 標本期間
- 1970-03
〜2010-09 - 対象銘柄群
- 日経225の追加・除外銘柄
- 観測頻度
- monthly
- 再現性
- 未評価独立した標本外再現を本レコードでは評価していない。
- 日本市場での有効性
- 未評価日本市場を直接標本として検証した研究である。ただし対象期間・制度・銘柄群に依存するため、日本市場全般への一般化は別途評価が必要。
観測結果
指数変更後の長期リターン
指数変更後の長期リターン。
効果量未掲載(not_reported)
一次資料で主要結論は確認したが、定義を統一できる効果量は本レコードでは採録していない。
効果量は原典の掲載値です。当サイトが再計算したものではなく、将来のリターンを示すものでもありません。
限界
原典の設計上、この結果をそのまま一般化できない条件です。
原典と利用条件
- 出版社・公式論文ページhttps://doi.org/10.1016/j.jbef.2018.01.006