極端な相場で同時に動く資産を考慮すると配分は変わるか
Portfolio Optimization in the Presence of Tail Correlation
Fouad Ben Abdelaziz、Messaoud Chibane(2023)『Economic Modelling』
ひとことで言うと
危機時に強まる資産間の連動を配分モデルへ入れ、株・債券・金・原油の均等配分と比較した研究です。
図で読む:この研究は何を比べたか
通常の均等配分と、危機時の連動を考えた配分を比べる
均等配分
危機時の同時変動を明示的に扱わない
資産間の連動の扱い
裾相関を考慮
極端局面の連動を配分へ反映
通常時の相関だけに頼らない
利益への距離
- 観測された差
-
一部のみ
特定資産・標本で配分を比較。
- 取引費用
-
未確認
費用後成績は未確認。
- 再現性
-
未確認
独立再現は未評価。
- 日本市場
-
未確認
日本市場は未検証。
研究で観測された差は、そのまま得られる利益ではありません。4つの関門はそれぞれ独立に読んでください。
この研究を読み解く
何を知りたかったのか
通常時の相関だけで資産を分散すると、危機時に複数資産が同時下落する危険を見落とします。分布の裾で強まる連動をモデルへ入れた最適配分が、単純な均等配分より有用かを検討します。
どうやって調べたのか
2002~2022年の米国株、米国債、金、原油を使い、正規分布に限らない資産変動をモーメント母関数で表します。相対的リスク回避度が一定の投資家の効用最大化を解き、各資産へ同額を配る1/N戦略などと比較します。
何が分かったのか
テールの動きを考慮した配分は標準的な戦略を上回り、特にリスク回避度の高い設定で、COVID-19前後の両期間に1/N配分を大きく上回ったと抄録は報告します。優位性は指定した効用と非正規モデルの下での結果です。
この結果をどう読めばよいか
4資産、米国データ、2002~2022年、選んだリスク選好と分布モデルに依存します。「危機を予測できる」ことや将来の下落を防げることは示しておらず、推定誤差、売買費用、利用可能な商品を変えれば配分結果も変わります。
- 対象市場
- 米国
- 標本期間
- 2002
〜2022 - 対象銘柄群
- 米国株・米国債・金・原油
- 観測頻度
- 論文ごとの分析頻度(書誌・抄録では詳細未確認)
- 再現性
- 未評価独立した追試研究との対応は未評価。
- 日本市場での有効性
- 未評価日本市場への適用可能性は本レコードでは評価していない。
観測結果
主要な観測結果
通常時の相関だけでなくテール相関とジャンプを考慮した最適ポートフォリオを分析する。。
効果量未掲載(not_reported)
効果量は一次資料の表・定義まで検収していないため未収録。
効果量は原典の掲載値です。当サイトが再計算したものではなく、将来のリターンを示すものでもありません。
限界
原典の設計上、この結果をそのまま一般化できない条件です。
原典と利用条件
- 出版社ページ(DOI)https://doi.org/10.1016/j.econmod.2023.106235