分析情報が少ない銘柄ほど株価モメンタムは強いか
Bad News Travels Slowly: Size, Analyst Coverage, and the Profitability of Momentum Strategies
Harrison Hong、Terence Lim、Jeremy C. Stein(2000)『The Journal of Finance』
ひとことで言うと
極小株を除くと企業規模が大きいほどモメンタムは急減し、規模を調整してもアナリストが少ない株で強まりましたを示した研究です。
図で読む:この研究は何を比べたか
分析情報が少ない銘柄ほど株価モメンタムは強いか
分析情報が少ない株
モメンタムが強く、特に過去の敗者で差が大きい
企業規模を調整したうえでのアナリスト数
分析情報が多い株
モメンタムは相対的に弱い
情報の拡散が遅い銘柄ほど値動きが続く
利益への距離
- 観測された差
-
確認された
研究標本内で報告された方向です。
- 取引費用
-
未確認
売買費用を引いた利益は本レコードで未確認です。
- 再現性
-
未確認
独立した別標本での追試は未評価です。
- 日本市場
-
未確認
日本市場での成立は検証していません。
研究で観測された差は、そのまま得られる利益ではありません。4つの関門はそれぞれ独立に読んでください。
この研究を読み解く
何を知りたかったのか
企業固有情報が投資家へ徐々に広がるためモメンタムが生じるなら、情報の伝達が遅い小型株やアナリストの少ない銘柄ほど収益差が大きく、悪材料で特に強いはずだと予測します。
どうやって調べたのか
1980~1996年の米国株を時価総額と、規模調整後のアナリスト・カバレッジで分類します。過去の勝者・敗者から作るモメンタム収益を群別に比べ、企業規模と分析情報量の効果を切り分けます。
何が分かったのか
極小株を除くと企業規模が大きいほどモメンタムは急減し、規模を調整してもアナリストが少ない株で強まりました。カバレッジ差は過去の勝者より敗者で大きく、悪材料の拡散が遅い説明と整合します。
この結果をどう読めばよいか
アナリスト数は情報流通の代理尺度で、情報拡散だけがモメンタムの唯一の原因だとは証明しません。低カバレッジ株は流動性や取引費用も異なるため、強い総収益差をそのまま実行可能利益とは読めません。
- 対象市場
- 米国
- 標本期間
- 1980
〜1996 - 対象銘柄群
- 米国株。アナリスト・カバレッジ別の分析期間を概略表示
- 観測頻度
- 論文ごとの分析頻度(書誌・抄録では詳細未確認)
- 再現性
- 未評価独立した追試研究との対応は未評価。
- 日本市場での有効性
- 未評価日本市場への適用可能性は本レコードでは評価していない。
観測結果
主要な観測結果
モメンタムが小型株やアナリスト・カバレッジの低い銘柄で強いことを示し、情報の緩慢な拡散という説明を検討する。。
効果量未掲載(not_reported)
効果量は一次資料の表・定義まで検収していないため未収録。
効果量は原典の掲載値です。当サイトが再計算したものではなく、将来のリターンを示すものでもありません。
限界
原典の設計上、この結果をそのまま一般化できない条件です。
原典と利用条件
- 出版社ページ(DOI)https://doi.org/10.1111/0022-1082.00206