極端な下落を重視すると少数銘柄でも分散効果は頭打ちになるか
Simulating and Calibrating Diversification Against Black Swans
Namwon Hyung、Casper G. de Vries(2012)『Journal of Economic Dynamics and Control』
ひとことで言うと
下方のブラックスワンを重視する投資家では、少数銘柄で分散便益の多くを得られますを示した研究です。
図で読む:この研究は何を比べたか
極端な下落を重視すると少数銘柄でも分散効果は頭打ちになるか
- 研究の問い平均分散理論が勧めるほど多くの銘柄を実際の投資家が持たない理由を、発生確率は低いが大きな下方損失への関心と、厚い裾を持つリターン分布の組み合わせで説明できるかを問います。
- 確かめ方正規分布と厚い裾のリスク要因、独立と依存のある株式リターンを理論比較し、下方リスクを基準とする分散の限界便益を数値較正・シミュレーションします。
- 分かったこと下方のブラックスワンを重視する投資家では、少数銘柄で分散便益の多くを得られます。
利益への距離
- 観測された差
-
対象外
理論モデルの挙動で、市場の実現利益は観測していません。
- 取引費用
-
対象外
取引戦略の費用後収益を測る設計ではありません。
- 再現性
-
未確認
独立した別標本での追試は未評価です。
- 日本市場
-
未確認
日本市場での成立は検証していません。
研究で観測された差は、そのまま得られる利益ではありません。4つの関門はそれぞれ独立に読んでください。
この研究を読み解く
何を知りたかったのか
平均分散理論が勧めるほど多くの銘柄を実際の投資家が持たない理由を、発生確率は低いが大きな下方損失への関心と、厚い裾を持つリターン分布の組み合わせで説明できるかを問います。
どうやって調べたのか
正規分布と厚い裾のリスク要因、独立と依存のある株式リターンを理論比較し、下方リスクを基準とする分散の限界便益を数値較正・シミュレーションします。銘柄を一つ追加する便益と費用も対比します。
何が分かったのか
下方のブラックスワンを重視する投資家では、少数銘柄で分散便益の多くを得られます。十分に低確率の下方リスクと厚い裾の組合せが、実際の投資家に見られる低い保有銘柄数を再現できると示します。
この結果をどう読めばよいか
較正モデルが少数保有を説明できることと、集中投資が安全・最適であることは同じではありません。裾の形、資産間依存、銘柄追加費用の仮定で必要銘柄数は変わり、未知の危機確率や次の暴落時期を推定した実証結果でもありません。
- 対象市場
- その他
- 標本期間
- 2011
〜2012 - 対象銘柄群
- 厚い裾を持つ収益分布の理論・較正研究
- 観測頻度
- 論文ごとの分析頻度(書誌・抄録では詳細未確認)
- 再現性
- 未評価独立した追試研究との対応は未評価。
- 日本市場での有効性
- 未評価日本市場への適用可能性は本レコードでは評価していない。
観測結果
主要な観測結果
下方の極端損失を重視すると、平均分散分析より少数資産でも分散効果を得られる可能性をシミュレーションで示す。。
効果量未掲載(not_reported)
効果量は一次資料の表・定義まで検収していないため未収録。
効果量は原典の掲載値です。当サイトが再計算したものではなく、将来のリターンを示すものでもありません。
限界
原典の設計上、この結果をそのまま一般化できない条件です。
原典と利用条件
- 出版社ページ(DOI)https://doi.org/10.1016/j.jedc.2012.03.007