標準的なリターンモデルは実際のモメンタム収益を再現できるか
Momentum Strategies: Some Bootstrap Tests
G. Andrew Karolyi、Bong-Chan Kho(2004)『Journal of Empirical Finance』
ひとことで言うと
検討したどのモデルも実際と同じ大きさのモメンタム利益を生成できませんでしたを示した研究です。
図で読む:この研究は何を比べたか
標準的なリターンモデルは実際のモメンタム収益を再現できるか
実際の株価データ
大きな勝者・敗者間の収益差
実データのモメンタムと標準モデルから作った疑似標本
モデルの疑似データ
実際と同じ大きさの差を再現できない
時変期待収益モデルでも観測差の全額は説明できない
利益への距離
- 観測された差
-
確認された
研究標本内で報告された方向です。
- 取引費用
-
未確認
売買費用を引いた利益は本レコードで未確認です。
- 再現性
-
未確認
独立した別標本での追試は未評価です。
- 日本市場
-
未確認
日本市場での成立は検証していません。
研究で観測された差は、そのまま得られる利益ではありません。4つの関門はそれぞれ独立に読んでください。
この研究を読み解く
何を知りたかったのか
過去の勝者を買い敗者を売る収益が、ランダムウォークや時変期待収益を持つ通常モデルから偶然生じ得るかを、実データに合わせた疑似標本で検定します。 現実の利益が各モデルの疑似分布でどれほど例外かを見ます。
どうやって調べたのか
1963~2000年の米国・アジア株を基に、自己相関、銘柄間相関、条件付き分散、マクロ変数による予測を許す複数モデルを推定し、ブートストラップで6か月戦略の疑似収益を作ります。標本抽出法も変えてモデル依存性を調べます。
何が分かったのか
検討したどのモデルも実際と同じ大きさのモメンタム利益を生成できませんでした。ただし市場・マクロ変数で期待収益を時変にすると、観測利益の約75~80%までは説明しました。 全額を説明できるモデルはありませんでした。
この結果をどう読めばよいか
75~80%は指定モデルと操作変数での説明割合で、残差が直ちに投資家心理の効果とは限りません。疑似標本の構造、対象市場、費用前戦略に依存し、将来の利益保証にもなりません。 アジアを含む結果も市場制度の差を残します。
- 対象市場
- 米国・その他
- 標本期間
- 1963
〜2000 - 対象銘柄群
- 米国およびアジア株。分析範囲は概略
- 観測頻度
- 論文ごとの分析頻度(書誌・抄録では詳細未確認)
- 再現性
- 未評価独立した追試研究との対応は未評価。
- 日本市場での有効性
- 未評価日本市場への適用可能性は本レコードでは評価していない。
観測結果
主要な観測結果
ブートストラップで標準的なリターン生成モデルがモメンタム収益を説明できるかを検定する。。
効果量未掲載(not_reported)
効果量は一次資料の表・定義まで検収していないため未収録。
効果量は原典の掲載値です。当サイトが再計算したものではなく、将来のリターンを示すものでもありません。
限界
原典の設計上、この結果をそのまま一般化できない条件です。
原典と利用条件
- 出版社ページ(DOI)https://doi.org/10.1016/j.jempfin.2004.02.004