日経平均の現物と先物はどちらが価格を先導するか
Spot–Futures Price Adjustments in the Nikkei 225: Linear or Smooth Transition? Financial Centre Leadership or Home Bias?
Jieye Qin、Christopher J. Green、Kavita Sirichand(2023)『Journal of Risk and Financial Management』
ひとことで言うと
日経225の大阪・シンガポール先物と現物を比べ、価格調整が線形か、市場間のずれに応じて変わるかを調べた研究です。
図で読む:この研究は何を比べたか
日経平均の現物と先物は、いつも同じ側が先導するのか
現物市場
状態に応じて調整
価格差の状態
二つの先物市場
拠点ごとに先導性が異なる
固定関係ではない
利益への距離
- 観測された差
-
確認された
市場間の調整を観測.
- 取引費用
-
未確認
遅れを使う費用後利益は未確認.
- 再現性
-
未確認
独立再現は未評価.
- 日本市場
-
一部のみ
日経225だが対象期間に限定.
研究で観測された差は、そのまま得られる利益ではありません。4つの関門はそれぞれ独立に読んでください。
この研究を読み解く
何を知りたかったのか
同じ日経225を参照する現物と先物の価格がずれたとき、どの市場が先に新情報を反映するのでしょうか。大阪とシンガポールの金融センター間で先導性が違うか、調整が常に一定かを問います。
どうやって調べたのか
2006~2019年の高頻度データを用い、日経225現物、大阪上場先物、シンガポール上場先物の価格調整を比較します。一定速度を仮定する線形モデルと、価格差に応じて速度が滑らかに変わる平滑推移モデルを対比します。
何が分かったのか
現物と先物の価格発見を線形モデルと平滑推移モデルで比較し、価格差の状態によって調整関係が変わる可能性と、市場拠点ごとの先導性を報告します。単一の固定的な先物先導関係では捉えにくい結果です。
この結果をどう読めばよいか
先物が常に現物より先に動く、または一方の市場だけを見れば将来価格を予測できるという意味ではありません。対象は市場間の短期的な価格調整です。取引時間、制度、通信速度が変われば推定関係も変わり得ます。
- 対象市場
- 日本
- 標本期間
- 2006
〜2019 - 対象銘柄群
- 日経225現物・先物
- 観測頻度
- intraday
- 再現性
- 未評価独立した標本外再現を本レコードでは評価していない。
- 日本市場での有効性
- 未評価日本市場を直接標本として検証した研究である。ただし対象期間・制度・銘柄群に依存するため、日本市場全般への一般化は別途評価が必要。
観測結果
現物先物の価格調整
現物先物の価格調整。
効果量未掲載(not_reported)
一次資料で主要結論は確認したが、定義を統一できる効果量は本レコードでは採録していない。
効果量は原典の掲載値です。当サイトが再計算したものではなく、将来のリターンを示すものでもありません。
限界
原典の設計上、この結果をそのまま一般化できない条件です。
原典と利用条件
- 出版社・公式論文ページhttps://doi.org/10.3390/jrfm16020117