推計の計算式

当サイトでは、日ごとの推計資金流入出を次の式で計算しています。「flow = 当日の純資産総額 −(前日の純資産総額 × 当日の基準価額 ÷ 前日の基準価額)」。ここで、純資産総額(aum)はファンド全体の資産価値を表す公表値、基準価額(nav)はファンドの価値を口数単位で示すための公表値です。

計算で行っているのは、当日の純資産総額から、前日の純資産総額を当日の基準価額の変化に合わせて調整した値を差し引くことです。言い換えると、「基準価額の値動きで説明できる純資産総額の増減」を取り除き、その後に残った増減を資金の出入りとして扱います。

ここで想定している資金の出入りが「設定・解約」です。設定はファンドの口数を新たに設定すること、解約は既存の口数を解約することを指します。

たとえば純資産総額が増えていても、その増加が基準価額の上昇だけで説明できるなら、計算上の資金流入は大きくなりません。反対に、基準価額の動きを考慮した後にも純資産総額の増減が残れば、その差額が推計値に反映されます。

ただし、この計算で得られる数字は実際の設定・解約金額そのものではありません。分配金や端数処理などの影響も含むため、当サイトでは「推計資金流入出」と表記しています。

分配金の影響

一つ目の限界は、分配金の影響です。分配金とは、ファンドから保有者へ支払われる金額を指します。

当サイトの計算には、運用会社が公表する通常の基準価額を使用しています。分配金を再投資したものとして計算する基準価額は使用していません。

分配金が支払われる日には、基準価額がその分だけ下がります。すると計算式の「当日の基準価額 ÷ 前日の基準価額」が小さくなり、基準価額の変化を反映した前日純資産総額も小さく計算されます。その結果、残差として求める推計フローが、流入方向へ実際より大きく出る場合があります。

したがって、推計値の変化をすべて設定・解約だけによるものとして読むことはできません。

集計対象の範囲

二つ目の限界は、対象銘柄の範囲です。

当サイトの台帳には76銘柄がありますが、推計資金流入出の計算対象は、そのうち純資産総額を取得できる19銘柄です。内訳は、野村アセットマネジメントのETF5本と、大和アセットマネジメントの投資信託14本です。

この計算には基準価額だけでなく純資産総額も必要です。そのため、基準価額は公表されていても純資産総額を取得できない銘柄は対象に含めていません。

ページに表示される合計は、レバレッジ型ETF・投資信託全体の資金移動を網羅した数字ではありません。対象外の銘柄について動きがなかったことを示す数字でもありません。あくまで、必要なデータを取得できる19銘柄を対象とした集計です。

週次集計の欠け

三つ目の限界は、日次データの欠損です。

週次データは月曜日から始まる週を単位として、計算できた各日の推計値を合算しています。当日または前日の必要な値が欠けている場合や、前日の基準価額が 0の場合、その日の推計値は計算しません。

このとき、欠けた日の値を0円として集計する処理は行っていません。計算できない日は合算対象から外します。また、週の全日が欠損している場合、その週自体を表示しません。

そのため、祝日やデータの欠測を含む週では、合算に含まれる日数がほかの週と異なる場合があります。週次の数字を並べる際には、それぞれが同じ日数の合計とは限らない点を踏まえる必要があります。

遡及修正と上書き

四つ目の限界は、運用会社による公表値の遡及修正です。

運用会社が過去に公表した純資産総額や基準価額を後から修正した場合、当サイトは新しい値でデータを上書きします。その値を使って計算される推計資金流入出も、修正後のデータを前提としたものになります。

当サイトでは修正前の値を履歴として保持していません。このため、以前に閲覧した数字と後から閲覧した数字が異なる場合でも、サイト上のデータだけから修正前後の差を追跡することはできません。

公開値を基にした計算である以上、元となる公表データの更新も推計結果に反映されます。

フローから分からないこと

推計資金流入出から確認できるのは、対象銘柄について、基準価額による変動分を調整した後に純資産総額がどれだけ増減したかという計算結果です。

一方、この数字から資金を動かした投資家の属性は分かりません。個人投資家なのか、それ以外の投資家なのかといった内訳を、この計算式は持っていません。

市場で行われた売買の方向も分かりません。推計資金流入出は純資産総額と基準価額から求める値であり、市場で誰がどのような売買をしたかを集計した数字ではありません。

また、その後の価格がどのように動くかも、この推計からは分かりません。資金流入出という名称だけを見て、今後の値動きと結び付ける根拠は、この計算には含まれていません。

推計値を読む際には、「何を計算した数字か」と「その計算には含まれていない情報」を分けて確認する必要があります。

本記事は、運用会社の公開値と当サイトにおける計算規則を説明するものであり、売買推奨や投資助言ではありません。

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