ニュースへの反応不足と行き過ぎを一つの心理モデルで説明する
A Model of Investor Sentiment
Nicholas Barberis、Andrei Shleifer、Robert W. Vishny(1998)『Journal of Financial Economics』
ひとことで言うと
ニュースへの過小反応と連続ニュースへの過剰反応を、二つの認知傾向から同時に説明する投資家心理モデルです。
図で読む:この研究は何を比べたか
ニュースへの反応不足が、やがて行き過ぎへ変わる仕組み
- 単発ニュース古い見方を変えにくい
- 反応不足価格調整が遅れる
- 同方向のニュースが連続継続状態を過信
- 行き過ぎ価格が過剰反応
利益への距離
- 観測された差
-
支持されない
実売買の差ではなく理論モデル。
- 取引費用
-
対象外
取引戦略を検証していない。
- 再現性
-
未確認
独立検証は未評価。
- 日本市場
-
未確認
日本市場は未検証。
研究で観測された差は、そのまま得られる利益ではありません。4つの関門はそれぞれ独立に読んでください。
この研究を読み解く
何を知りたかったのか
株価が単発ニュースには十分反応せず、その後もしばらく同方向へ動く一方、好材料や悪材料が続くと行き過ぎるという二つの事実を、投資家の信念形成の癖から同時に説明できるかを考えます。
どうやって調べたのか
代表的投資家が利益を「平均へ戻る状態」と「同方向に続く状態」のどちらかから生じると考える理論モデルを構築します。新情報へ信念を更新する際の保守性と、連続パターンを重視する代表性ヒューリスティックを組み込みます。
何が分かったのか
単発の利益ニュースでは投資家が古い見方を変えにくいため過小反応が生じ、同符号のニュースが続くと継続状態を過信して過剰反応が生じます。広いパラメータ範囲で二つの価格パターンを生成できると示します。
この結果をどう読めばよいか
これは心理仮説が既知の市場現象と整合することを示す理論研究です。実際の投資家が二状態モデルどおり信念を更新したことや、他のリスク・制度要因より唯一優れた説明であることを実証したものではありません。
- 対象市場
- グローバル
- 標本期間
- 1998
〜1998 - 対象銘柄群
- 代表的投資家の信念形成を扱う理論市場
- 観測頻度
- not_applicable
- 再現性
- 未評価独立した追試関係は本レコードでは評価していない。
- 日本市場での有効性
- 未評価日本市場での成立は本レコードでは評価していない。
観測結果
主要な観測結果
ニュースへの過小反応と一連の好悪材料への過剰反応を、保守性と代表性ヒューリスティックに基づく信念モデルで同時に説明した。。
効果量未掲載(not_reported)
効果量は一次資料の表定義まで再確認していないため未収録。方向と概略のみを掲載する。
効果量は原典の掲載値です。当サイトが再計算したものではなく、将来のリターンを示すものでもありません。
限界
原典の設計上、この結果をそのまま一般化できない条件です。
原典と利用条件
- 一次資料ページhttps://doi.org/10.1016/S0304-405X(98)00027-0