投資家の心理的偏りは価格と制度設計へ何をもたらすか
Investor Psychology in Capital Markets: Evidence and Policy Implications
Kent Daniel、David Hirshleifer、Siew Hong Teoh(2002)『Journal of Monetary Economics』
ひとことで言うと
限定的注意、過信、処分効果などが投資行動と資産価格へ及ぼす証拠を整理し、情報開示などの政策含意を論じたレビューです。
図で読む:この研究は何を比べたか
心理的偏りが価格と制度へ波及する道筋
- 注意不足・過信情報処理が偏る
- 投資判断の偏り売買と価格へ反映
- 誤価格の可能性企業の資源配分にも波及
- 制度設計開示や既定選択で改善を図る
利益への距離
- 観測された差
-
対象外
多数研究を整理したレビュー。
- 取引費用
-
対象外
売買戦略を検証していない。
- 再現性
-
未確認
独立した追試関係は未評価。
- 日本市場
-
未確認
日本市場への適用は未評価。
研究で観測された差は、そのまま得られる利益ではありません。4つの関門はそれぞれ独立に読んでください。
この研究を読み解く
何を知りたかったのか
合理的な投資家だけを前提にした制度で十分でしょうか。人が情報を見落とし、自分の判断を過信し、利益と損失を非対称に扱うなら、価格の誤りや企業の資源配分へどんな影響が及ぶかを問います。
どうやって調べたのか
心理学、投資家の売買、資産価格に関する理論・実証研究を横断的にレビューします。限定的注意と過信が、情報を持つ主体の戦略的誘因を投資家に見落とさせる経路を整理し、開示・報告・広告・既定選択の制度を検討します。
何が分かったのか
心理的偏りが投資行動と価格へ影響し、系統的な誤価格が実物資源の配分を損なう可能性を論じます。事後的な処罰だけでなく、選択前の開示、報告、広告、デフォルト設定などが判断と市場効率を改善し得ると提案します。
この結果をどう読めばよいか
これは複数研究を統合した政策論で、各制度が一定の効果量を持つと実験で確定した単一研究ではありません。投資家を一律に非合理とみなす主張でもなく、介入には情報費用や規制の副作用との比較が必要です。
- 対象市場
- グローバル
- 標本期間
- 1970
〜2001 - 対象銘柄群
- 投資家心理と資産価格に関する理論・実証研究
- 観測頻度
- not_applicable
- 再現性
- 未評価独立した追試関係は本レコードでは評価していない。
- 日本市場での有効性
- 未評価日本市場での成立は本レコードでは評価していない。
観測結果
主要な観測結果
限定的注意、過信、処分効果などの心理的偏りが価格形成へ及ぼす証拠と政策上の含意を整理した。。
効果量未掲載(not_reported)
効果量は一次資料の表定義まで再確認していないため未収録。方向と概略のみを掲載する。
効果量は原典の掲載値です。当サイトが再計算したものではなく、将来のリターンを示すものでもありません。
限界
原典の設計上、この結果をそのまま一般化できない条件です。
原典と利用条件
- 一次資料ページhttps://doi.org/10.1016/S0304-3932(01)00091-5