日本の指数先物・オプション満期日は、出来高が増えても大きな価格反転を示さなかった
Stock Market Volatility Around Expiration Days in Japan
G. Andrew Karolyi(1996)『The Journal of Derivatives 4(2), 23-43』
ひとことで言うと
日本の指数先物・オプション満期日前後では出来高が増えた一方、大きな日中変動や価格反転は確認されなかった研究です。
図で読む:この研究は何を比べたか
満期日は出来高が増えても、大きな価格反転は確認されない
満期日
出来高は増加、変動性はわずかに増加、価格反転は0.1%以下
指数先物・オプションの満期日かどうか
非満期日
出来高は相対的に少なく、変動性の差は限定的
取引活動の増加と、利用可能な価格効果は同じではない
利益への距離
- 観測された差
-
支持されない
満期をまたぐ価格反転は統計的に有意ではなく、0.1%以下だった。
- 取引費用
-
支持されない
価格反転は典型的なスプレッド、手数料、市場インパクトより小さいと報告された。
- 再現性
-
未確認
独立標本での再現は本レコードでは評価していない。
- 日本市場
-
確認された
日本の指数先物・オプション満期日前後を直接分析している。
研究で観測された差は、そのまま得られる利益ではありません。4つの関門はそれぞれ独立に読んでください。
この研究を読み解く
何を知りたかったのか
指数先物やオプションの満期には、裁定取引の解消などで原資産株式の売買が集中します。その売買は出来高だけでなく、満期直前から満期後にかけた変動性や一時的な価格反転も大きくするのでしょうか。
どうやって調べたのか
日本の株価指数先物・オプション満期日前後について、原資産株式の取引活動、満期日の最後の時間帯と満期後最初の時間帯の日中リターン変動性、両時間帯をまたぐポートフォリオの価格反転を非満期日と比較します。また、シンガポールと大阪・東京で取引される類似の日経指数先物の満期効果も比較します。標本期間は確認できた一次抄録に記載がありません。
何が分かったのか
満期日は平均を上回る出来高を伴いましたが、満期直前と満期後の日中リターン変動性は非満期日よりわずかに大きい程度でした。満期をまたぐ価格反転は0.1%以下で統計的に有意ではなく、典型的な取引費用より小さいと報告されています。市場間比較でも重要な違いは確認されませんでした。
この結果をどう読めばよいか
観測対象は満期日前後の原資産株式市場であり、SQ前日に特定のオプションを売った場合の損益分布ではありません。オプション売りのプレミアム、証拠金、SQ値との最終決済差額、まれな大幅損失は測定していないため、オプション売り戦略の期待収益をこの結果から直接評価することはできません。
- 対象市場
- 日本
- 標本期間
- 未確認(確認できた一次資料は著者登録SSRNの抄録までで、標本期間の記載がないため未確認)
- 対象銘柄群
- 日本の株価指数先物・オプションの満期日前後における原資産株式市場。大阪・東京市場とシンガポール市場で取引される類似の日経指数先物も比較対象としている。
- 観測頻度
- intraday
- 再現性
- 未評価日本市場の別期間を用いた独立した再現は、本レコードでは評価していない。
- 日本市場での有効性
- 支持日本の株価指数先物・オプション満期日前後の原資産市場を直接分析している。ただし標本期間は一次抄録から確認できず、その後のSQ算出、取引時間、証拠金制度の変更下での再現は評価していない。
観測結果
満期日前後の出来高と日中変動性
満期日は平均を上回る出来高を伴ったが、満期日の最後の時間帯と満期後最初の時間帯の日中リターン変動性は、非満期日よりわずかに大きい程度だった。。
効果量未掲載(not_reported)
著者登録SSRNの抄録で確認できる方向のみを収録し、変動性の効果量は採録していない。
満期をまたぐ価格反転
満期日の最後の1時間から満期後最初の時間帯にかけたポートフォリオのリターン反転は0.1%以下で、統計的に有意ではなかった。。
効果量0.1 percent_or_less(gross)
抄録は0.1%以下と報告しており、典型的なビッド・アスク・スプレッド、手数料、市場インパクトを補う規模より小さいとしている。
市場制度の異なる日経指数先物の比較
シンガポール市場と、規制がより強い大阪・東京市場で取引される類似の日経指数先物を比較しても、満期効果に重要な違いは確認されなかった。。
効果量未掲載(not_reported)
比較の推定値と検定結果は、到達できた抄録には示されていない。
効果量は原典の掲載値です。当サイトが再計算したものではなく、将来のリターンを示すものでもありません。
限界
原典の設計上、この結果をそのまま一般化できない条件です。
原典と利用条件
- 出版社ページ(DOI)https://doi.org/10.3905/jod.1996.407969
- 著者登録SSRNページhttps://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=7962