FTSE 100採用は流動性リスクと資本コストを下げるか
Index Revisions, Systematic Liquidity Risk and the Cost of Equity Capital
Khelifa Mazouz、Wael Daya、Shuxing Yin(2014)『Journal of International Financial Markets, Institutions and Money』
ひとことで言うと
指数追加では流動性が改善し、流動性リスクプレミアムと株主資本コストが有意に低下しましたを示した研究です。
図で読む:この研究は何を比べたか
指数への追加と除外では、流動性の変化が対称ではない
追加銘柄
流動性改善・資本コスト低下
FTSE 100構成変更
除外銘柄
明確な変化なし
追加側だけ改善
利益への距離
- 観測された差
-
確認された
非対称な方向を観測。
- 取引費用
-
未確認
売買戦略の費用後利益は対象外。
- 再現性
-
未確認
独立再現は未評価。
- 日本市場
-
未確認
英国指数で日本は未検証。
研究で観測された差は、そのまま得られる利益ではありません。4つの関門はそれぞれ独立に読んでください。
この研究を読み解く
何を知りたかったのか
指数への追加・除外が単なる売買量だけでなく、市場全体の流動性悪化へ連動するリスクと、企業が負担する株主資本コストを変えるかを調べます。 追加と除外で反応が対称かも比較します。
どうやって調べたのか
1992~2011年のFTSE 100追加・除外銘柄を対照標本と比較します。流動性水準、体系的流動性リスク、そのリスクへのプレミアム、株主資本コストを入替え前後で推定します。 市場共通の流動性変動への感応度も推定します。
何が分かったのか
指数追加では流動性が改善し、流動性リスクプレミアムと株主資本コストが有意に低下しました。除外では流動性、プレミアム、資本コストの有意な変化を確認せず、反応は非対称でした。 追加側だけに明確な改善が現れました。
この結果をどう読めばよいか
FTSE 100の追加効果を日経225や任意の指数へ移せません。追加企業の同時変化や推定モデルに依存し、除外で非有意だったことも「影響がゼロ」と断定する証拠ではありません。 指数追随需要と企業特性の同時変化は残ります。
- 対象市場
- 欧州
- 標本期間
- 1992
〜2011 - 対象銘柄群
- FTSE 100追加・除外銘柄
- 観測頻度
- daily
- 再現性
- 未評価独立した標本外再現を本レコードでは評価していない。
- 日本市場での有効性
- 未評価日本市場を直接検証していないため、日本株への適用可能性は未評価。
観測結果
指数変更と流動性リスク
指数変更と流動性リスク。
効果量未掲載(not_reported)
一次資料で主要結論は確認したが、定義を統一できる効果量は本レコードでは採録していない。
効果量は原典の掲載値です。当サイトが再計算したものではなく、将来のリターンを示すものでもありません。
限界
原典の設計上、この結果をそのまま一般化できない条件です。
原典と利用条件
- 出版社・公式論文ページhttps://doi.org/10.1016/j.intfin.2014.07.009