価格加重指数の売買は個別株価格をゆがめるか
Price Distortion Induced by a Flawed Stock Market Index
Kotaro Miwa、Kazuhiro Ueda(2015)『Journal of Behavioral Economics and Finance』
ひとことで言うと
日経225で比重が過大な銘柄に注目し、指数連動売買が相場急変時の買い・売り圧力と事後反転を生むか調べた研究です。
図で読む:この研究は何を比べたか
指数連動の売買圧力は、その後に価格修正を伴う
相場の急騰・急落
過大比重銘柄に注目
指数連動の売買圧力
その後
反対方向へ価格修正
利益への距離
- 観測された差
-
確認された
需給圧力と修正を観測。
- 取引費用
-
未確認
修正時期と費用後採算は未検証。
- 再現性
-
未確認
独立再現は未評価。
- 日本市場
-
一部のみ
日経225だが急変局面に限定。
研究で観測された差は、そのまま得られる利益ではありません。4つの関門はそれぞれ独立に読んでください。
この研究を読み解く
何を知りたかったのか
価格の高い銘柄ほど比重が大きい価格加重指数では、企業規模と無関係な指数比重に沿って資金が動きます。その連動注文が、構成銘柄の需給を基礎価値から一時的にずらすかを非構成銘柄との違いから問います。
どうやって調べたのか
日経225構成銘柄を指数内の過大比重に着目して分け、市場全体が大きく上昇・下落した局面の売買圧力と、その後の価格修正を調べます。同様の圧力が指数に含まれない銘柄にも現れるかを比較対象にします。
何が分かったのか
指数内で過大に加重された銘柄は、市場急騰時に過剰な買い圧力、急落時に過剰な売り圧力を受け、その後に価格修正が生じると報告します。非構成銘柄には同様の取引圧力が見られず、指数連動取引との対応が示されました。
この結果をどう読めばよいか
日経225そのものが常に誤った価格を作るという主張ではありません。研究が示すのは、相場が大きく動く局面で過大比重銘柄に現れる一時的な圧力です。価格修正の時期や費用を考慮した実行可能な売買則を提示した研究でもありません。
- 対象市場
- 日本
- 標本期間
- 2005
〜2013 - 対象銘柄群
- 日本の価格加重指数関連銘柄
- 観測頻度
- daily
- 再現性
- 未評価独立した標本外再現を本レコードでは評価していない。
- 日本市場での有効性
- 未評価日本市場を直接標本として検証した研究である。ただし対象期間・制度・銘柄群に依存するため、日本市場全般への一般化は別途評価が必要。
観測結果
価格加重指数に伴う価格歪み
価格加重指数に伴う価格歪み。
効果量未掲載(not_reported)
一次資料で主要結論は確認したが、定義を統一できる効果量は本レコードでは採録していない。
効果量は原典の掲載値です。当サイトが再計算したものではなく、将来のリターンを示すものでもありません。
限界
原典の設計上、この結果をそのまま一般化できない条件です。
原典と利用条件
- J-STAGE論文ページhttps://www.jstage.jst.go.jp/article/jbef/8/0/8_55/_article