各資産自身の過去の値動きは将来方向を予測するか
Time Series Momentum
Tobias J. Moskowitz、Yao Hua Ooi、Lasse Heje Pedersen(2012)『Journal of Financial Economics』
ひとことで言うと
株価指数、通貨、商品、債券の58先物を使い、自分自身の過去リターンと将来方向の関係を調べた時系列モメンタム研究です。
図で読む:この研究は何を比べたか
過去の方向は、同じ資産の将来方向へ続くか
- 各先物の過去リターン自分自身の方向を見る
- 同方向へ保有複数資産を組み合わせる
- 将来リターン短中期は継続、長期は一部反転
利益への距離
- 観測された差
-
確認された
多数先物で継続を観測。
- 取引費用
-
未確認
ロール・証拠金・費用後は未確認。
- 再現性
-
未確認
資産横断の比較だが独立追試は未評価。
- 日本市場
-
未確認
日本株個別の検証ではない。
研究で観測された差は、そのまま得られる利益ではありません。4つの関門はそれぞれ独立に読んでください。
この研究を読み解く
何を知りたかったのか
他資産との順位比較を使わず、一つの先物が過去に上がったか下がったかだけで、その後の方向を予測できるでしょうか。短中期の継続と長期の反転が、投資家の反応遅れと過剰反応に整合するかも調べます。
どうやって調べたのか
58の流動的な株価指数・通貨・商品・債券先物について、各契約自身の過去リターンの符号と将来リターンを比較します。資産クラスをまたいだ分散ポートフォリオも作り、継続期間、長期反転、極端な市場局面での成績を検証します。
何が分かったのか
58契約すべてで時系列モメンタムを確認し、過去1〜12か月のリターン継続が、その後のより長い期間では部分的に反転すると報告します。複数資産をまとめた戦略にも有意な効果があり、極端な市場局面で良好な成績を示す傾向も観測されました。
この結果をどう読めばよいか
58契約すべてという結果は、将来の各契約で毎回同じ方向になることを意味しません。先物のロール、証拠金、取引費用、変動率調整を含めて実装条件が変わります。また、日本株個別銘柄の横断面モメンタムとは対象も信号も異なります。
- 対象市場
- グローバル
- 標本期間
- 1985
〜2009 - 対象銘柄群
- 株価指数・通貨・商品・債券先物58系列
- 観測頻度
- 論文ごとの分析頻度(書誌・抄録では詳細未確認)
- 再現性
- 未評価独立した追試研究との対応は未評価。
- 日本市場での有効性
- 未評価日本市場への適用可能性は本レコードでは評価していない。
観測結果
主要な観測結果
過去12か月の自己リターンが多数の先物市場の将来リターンを予測する時系列モメンタムを報告する。。
効果量未掲載(not_reported)
効果量は一次資料の表・定義まで検収していないため未収録。
効果量は原典の掲載値です。当サイトが再計算したものではなく、将来のリターンを示すものでもありません。
限界
原典の設計上、この結果をそのまま一般化できない条件です。
原典と利用条件
- 出版社ページ(DOI)https://doi.org/10.1016/j.jfineco.2011.11.003