「年4%の取り崩し」という経験則は、どの市場・期間・前提で検証されたと報告されていますか
結論
4%ルールの原型となった検証は米国市場です。Bengenは1926〜1976年、Trinity Studyは 1926〜1995年の米国株式・債券データを用い、いずれも税金・手数料・取引費用を考慮しない条件で検証しています。
William P. Bengen(1994)は、米国普通株式50%・中期米国国債50%のモデルポートフォリオを用い、1926〜1976年の50通りの仮想退職者を検証しました。初年に資産の4%を取り崩し、その後インフレ調整する条件では、検証した全ケースで資産が最低33年持続し、多くは50年以上持続したと報告しています。
Philip L. Cooley、Carl M. Hubbard、Daniel T. Walz(1998)のTrinity Studyは、1926〜1995年の S&P500種指数と長期高格付社債を用いて検証しました。株式50%・債券50%、取り崩し率4%、 30年間では成功率100%、インフレ調整後では95%と報告しています。
両研究とも米国の歴史データを対象としており、日本市場のデータによる検証は含まれていません。また、税金・手数料・取引費用を反映した実際の運用結果を検証したものではありません。
参照した研究
- 米国株式50%・国債50%、1926〜1976年の50通りで資産が最低33年持続したと報告 台帳のレコードを見る
- 株式50%・債券50%、取り崩し率4%、30年で成功率100%(インフレ調整後95%)と報告 台帳のレコードを見る
限界
この2研究から確認できるのは米国の特定期間・資産構成・費用控除前の結果です。日本市場、日本の税制や商品コストを含む条件で同じ結果になることは検証されていません。