結論

Estradaの15市場・計160,278営業日の標本では、最良10日を逃すと終値変化は平均-50.8%、最悪10日を回避すると+150.4%でした。ただし最良日と最悪日は下落局面に近接する傾向も報告されており、特定の売買行動の優劣を示す計算ではありません。

Javier Estrada(2008)は、日経平均を含む15カ国・地域の代表株価指数、合計160,278営業日を分析しました。全期間の15市場平均では、最良10日を逃した場合の終値変化は-50.8%、最悪10日を回避した場合は+150.4%と報告しています。

Mebane Faber(2011)は、世界の複数株式市場指数を対象とした非査読のワーキングペーパーで、騰落率の大きな日が時間的に近接して現れ、最良日・最悪日の多くが市場の下落開始後に発生する傾向を報告しました。具体的な効果量は台帳には未収録で、方向のみ確認されています。

したがって、Estradaの計算は「最良日だけを逃す」と長期結果が大きく変わり得ることを示しますが、現実の売買で最良日と最悪日を選択的に分離できることまでは示していません。タイミング売買の困難さを示す結果であり、特定の行動の優劣を示すものではありません。

参照した研究

限界

Estradaは日本を標本に含みますが、日本市場固有の効果量は台帳には未収録です。Faberは対象市場・期間の詳細と日本の含有を確認できず、取引費用を含めた実売買の結果も検証されていません。