レバレッジ型ETFの減価と、固定比率へ戻すリバランスの利得は、同じ仕組みの表裏だと研究で整理されていますか
結論
このFAQで扱う4本には、両者を一つの式で明示的に結び付けた研究はありません。レバレッジ型ETFの変動による押し下げと、分散した固定比率ポートフォリオの超過成長は、それぞれ別の研究が整理しています。減価をそのまま回収できるという結果ではありません。
Giese(2010)は、日々倍率を一定に保つファンドの理論モデルと数値シミュレーションで、倍率による成長率の押し上げと、原資産の変動による成績の押し下げの釣り合いを示しました。
AvellanedaとZhang(2010)は、原指数の期間リターンと実現分散を使う関係式を導き、米国のレバレッジ型ファンド56本で四半期の成績を検証しました。動的リバランス(再均衡)による原指数リターンの複製も扱いますが、これを固定比率戦略の超過成長と同一視する根拠は示されていません。
FernholzとShay(1982)は、連続時間の理論でポートフォリオと構成銘柄の超過成長を導入しました。Boucheyほか(2012)は、変動性が正で相関が1未満の資産を一定比率へ戻すことで生じる複利成長を説明しています。これらの研究は、日本の商品を使って減価とリバランスの利得を測ったものではありません。
ファンド内部で倍率を保つ調整と、保有資産の配分を戻す調整では、対象も比較相手も異なります。
参照した研究
- 倍率による成長率の押し上げと、変動による押し下げの釣り合いをモデル化 台帳のレコードを見る
- レバレッジ型ファンドの期間リターンを原指数のリターンと実現分散に結び付ける 台帳のレコードを見る
- 連続時間の理論でポートフォリオと構成銘柄の超過成長を導入 台帳のレコードを見る
- 分散した資産を一定比率へ戻す複利成長と、その成立条件を説明 台帳のレコードを見る
限界
1570と1321の配分調整で減価がどれだけ相殺されるかは直接検証されていません。米国56本の検証でも標本終期は確認できず、日本の商品費用や課税後の成績は評価されていません。